コラム

趣味は数学と鉄道。理系一筋の研究家!リベラルアーツ学群 國府田玄基先生

桜美林大学には、おもしろい経歴を持った頼れる先生たちがいます!

学生にとって、日々勉強を教えてくれる先生はとても身近な存在ですよね。
だからこそ「どんな先生がいるのか」は、大学を選ぶとき、とても大切な基準になります。

 

そこで、桜美林大学の先生たちの実態を大解剖!
研究内容からプライベートでの素顔まで、あらゆる角度から調査してみました!

 

「この先生の授業を受けてみたい!」そう思える先生を、ぜひ見つけてください!

目次
  • 【解剖結果】教授の解剖プロフィール!
  • 先生をあらわす3つのキーワード
  • 【解剖1】先生の研究内容をわかりやすく教えてください!
  • 【解剖2】授業やゼミの内容を教えてください!
  • 【解剖3】どんな学生に授業に参加してほしいですか?
  • 【解剖4】先生の日常のヒトコマ
  • 【解剖5】もっと先生を知る!マル秘エピソード
  • 【受験生のみなさんにひと言!】

【先生のプロフィール】

名前:國府田玄基
学群:リベラルアーツ学群
担当科目:数学概論B、線形代数学I/II、代数学概論、代数学I/II、集合と論理、先行演習I/II、リベラルアーツセミナー

【解剖結果】教授の解剖プロフィール!

先生をあらわす3つのキーワード

(1)先生の研究をひと言で表すと?

整数の謎を解き明かす「整数論」

 

(2)趣味は?

鉄道、旅行、Suicaのペンギン、ギター、歌など、
とっても多趣味!

 

(3)研究者になった理由は?

高校の担任に「研究者が向いてる!」と言われたから。

【解剖1】先生の研究内容をわかりやすく教えてください!

―― 先生はどんな研究をしているんですか?

  • 國府田先生

    僕は「整数論」を研究しています。

―― せ、整数論…?

  • 國府田先生

    整数というのは、-2、-1、0、1、2など基本的には指折りで数えられる数のことを言います。とても簡単な数字に見えますが、実は謎が多いんですよ。

―― 謎ですか?

  • 國府田先生

    大昔からいろいろな研究者が、整数の性質を調べてきたんですが、まだはっきりとわかってない部分があるんです。

     

    有名なところで言うと、「フェルマーの最終定理」というものがあって。

―― ああ!なんか聞いたことがあります!

  • 國府田先生 

    フェルマーの最終定理は整数論の問題なんです。フェルマー自身は当時「証明した」と言い張っていたらしいんですけど、結局フェルマーの最終定理が完全に証明されたのは、フェルマーの死後330年が経った1995年。最近になってやっと証明されたほど、整数論ってとても難しいんです。

――ほ〜、そうだったんですね。

  • 國府田先生

    その難しさの原因が、素数だと言われています。

――素数は、1とその数自身でしか割り切れない数でしたよね。2、3、5、7、11とか。

  • 國府田先生

    そうです!整数は、先ほど話した通り指折り数えられる数字のことですよね。整数には素因数分解という性質があって、たとえば10であったら2×5のような形で、素数たちの掛け算によって表示がされます。つまり、素数は全ての整数を作る元になっているものなんです。

―― なるほど〜。

  • 國府田先生

    だからこの素数の性質がわかれば、整数の性質が大体わかるだろうと言われているんですけれども、この素数がなかなか性質がつかみにくいものなんです。

     

    そこで整数論では、整数の謎を証明したり、その原理をつけ止めていくわけです!

――たとえば、私たちの身近にあるもので、整数論が生かされているものって何かありますか?

  • 國府田先生

    暗号ですね。

―― 暗号!?

  • 國府田先生

    たとえば僕たちはSNSでメッセージを送り合いますよね。そのメッセージの内容は第三者にバレてはいけないので、メッセージに暗号をかけて送ります。そしてメッセージを受け取った側が暗号を解読するんですが、その暗号を解読する鍵となるものが、素数なんです。

―― え!そんなところに使われているなんて!

  • 國府田先生

    おもしろいですよね!でもこれ実は、整数の謎が完全に解明されてないから実現する暗号なんです。解明されちゃうと、他の人でも解くことができちゃいますから。

―― なんだかロマンがありますね。

  • 國府田先生

    アハハ!ちょっと不思議ですよね。

【解剖2】授業やゼミの内容を教えてください!

―― ゼミではどんなことを教えているんですか?

  • 國府田先生

    整数論をテーマとしたゼミを行っています。整数論には多くのトピックが含まれているので、学生の興味に合わせて研究テーマを設定しています。

―― たとえばどんなテーマを?

  • 國府田先生

    今年度の春学期は、「暗号」をテーマに研究を行いました。「実際どうやって整数で暗号が作られているのか」「整数を使って暗号を解読する仕組みはどうなっているのか」など研究するのは、とてもおもしろいですよ!

―― 授業では、数学関連の授業をたくさん教えられていますよね!

  • 國府田先生

    はい!授業では、数学概論B、線形代数学I/II、代数学概論、代数学I/II、集合と論理、先行演習I/II、リベラルアーツセミナーを担当しています!

【解剖3】どんな学生に授業に参加してほしいですか?

(1)数学にちょっとでも興味がある学生

数学に興味があれば、どなたでも大歓迎です!やっぱり数学ってどうしても難しいと思うんですよ。興味がないのに数学の授業を取ってしまうと苦しくなってしまいますから。ちょっとでも数学に興味があれば、楽しく授業を受けられると思います!

 

(2)数学が得意でなくてもOK!

数学の問題の解き方は、中学校と高校でいろいろ習ってきたと思います。でもそれって実は数学の表面の部分に過ぎないんです。

 

数学は、問題の解き方の奥底にその現象が成り立つ理由が全部に備わっているんです!桜美林大学では、高校で学んでいたこととは違う数学のおもしろさを知ってもらえると思いますよ!

 

(3)理系でも文系でも大丈夫!

実際に僕の授業を受けている学生は、理系も文系も関係なく、いろいろな学生がいます。「数学を専門とするほど得意ではないけどちょっとやってみたい」「自分の専攻とは関係ない分野だけどトライしたい」そんな学生も楽しめるはずです!

【解剖4】先生の日常のヒトコマ

もともと鉄道が好きで乗り鉄なんですが、大学院生のときにスタンプラリーにどハマり!この写真は2日間かけて50駅分のスタンプを集めた時の写真です。関東圏の鉄道だったんですが、駅についたら降りて、スタンプを押して、また鉄道に乗ってを繰り返して、50駅コンプリート!!

 

 

岡山県津山市にある「津山まなびの鉄道館」へ行った時の写真です。古い鉄道がズラリと展示されているんですが、どうですか!かっこいいでしょう〜!

鉄道好きということもあって、旅行も大好きです!この写真は愛媛県松山市に旅行に行った時の写真ですね。夏目漱石の小説「坊っちゃん」に登場する蒸気機関車のレプリカがあったので、記念に写真を撮ってもらいました。この機関車は専用の切符を買うと、ちゃんと乗れるんですよ!

妻がSuicaのペンギンが大好きで、先日Suicaのペンギンのイベントに一緒に行ってきました。僕も学生時代はディズニー映画が大好きで、キャラものは昔から心惹かれるものがあるんですよ。去年公開された、ディズニー100周年記念作品『ウィッシュ』は本当に感動しました…。

 

旅行にはいつも、Suicaのペンギンのぬいぐるみも連れて行っています。旅先でこの子を映してあげると、一緒に旅をしているようなかわいい写真が撮れるのでお気に入りです。

 

大学時代はフォークソング部に所属していました。昔の歌謡曲もよくみんなで歌っていたので、今でも年配の方とカラオケに行くと喜ばれます(笑)歌詞とイラストが描かれた、当時まとめた冊子は今も大切に保管しています。

【解剖5】もっと先生を知る!マル秘エピソード

―― なんで先生は数学に興味を持ったんですか?

  • 國府田先生

    小学生のころから算数や理科が大好きでした。中学校と高校でも数学と理科は一生懸命勉強していて、一方で文系の授業があまり得意ではなかったっていうのもあるんですけど(笑)

     

    高校で物理をしっかり勉強してみると、大体の物理法則が数式で表されていることを知って。「じゃあ数学の方がおもしろいんじゃないかな!」と思って、数学にハマっていったんです。

―― 趣味もそうですけど、好きになるとどっぷりハマっていくタイプなんですね!

  • 國府田先生

    そんな僕の素質を見抜いたのか、高校のころ担任だった数学の先生に「國府田は研究者になった方がいい」って言われたんです。

―― お〜〜!!

  • 國府田先生

    高校生の僕は研究者ってなんだかよくわからなかったんですけど、先生が「これまで習ってきた数学は与えられた問題を解くだけだっただろう。でも研究者は誰も解いたことがない問題を発掘してそれを調べていく職業なんだ」と教えてくれて。

     

    先生の言葉がきっかけで研究者に興味を持ち、東京理科大学に進学。とくにおもしろかったのが整数論だったので、今も研究を続けています!

【受験生のみなさんにひと言!】

桜美林大学は、数学に限らずいろいろな勉強ができる場所です。僕も桜美林大学に着任して、「こんなに幅広い専門分野の先生がいるんだ!」とびっくりしたほど。

 

高校までの勉強は、自分のやりたいことではない勉強もあったと思うんですよね。たとえば「社会のことを勉強してみたいけど倫理の授業がない」とか「英語が好きだけど言語学は高校では学べない」とか。

 

でも学問分野を超えた学びができる桜美林大学なら、自分の学びたいことや好きなこと、おもしろいと思えることがきっと何か見つかるのではないかと思います。僕としては、それが数学であったらうれしいです!