コラム

ゼミってなぁに?①|ビジネスマネジメント学群 篠原ゼミ(企業会計研究)

ビジネスマネジメント学群にはどんなゼミがあるの?

ゼミとは、先生の研究分野を中心に自分の興味があるテーマを研究できる授業のこと。

 

友だちや先輩、先生と、時には楽しく、時には真剣に学びと向き合いながら成長できるゼミは、大学の醍醐味のひとつでもあります!

 

ビビビッ!では、桜美林大学の個性豊かなゼミをご紹介!今回はビジネスマネジメント学群で「企業会計研究」をテーマに研究を行う篠原阿紀先生のゼミについて、先生と学生に聞きました!

 

 

ビジネスマネジメント学群とは?
観光、交通、流通、ITなどさまざまな分野で活躍できるように語学力、情報処理能力、経営の知識やノウハウを身に付けます。さらにビジネス界で活躍する企業人を講師に招いた授業やインターンシップ、海外・国外ビジネス研修を利用して、社会で求められる実践力を磨くこともできます。詳しくはこちら

目次
  • Q1.ビジネスマネジメント学群を簡単に説明すると、どんな学群ですか?
  • Q2.ゼミのテーマを教えてください。
  • Q3.ゼミではどんなことを学んでいますか?
  • Q4.ゼミで印象に残っているエピソードがあれば教えてください。
  • Q5.このゼミに入ってよかったことはなんですか?
  • Q6.学生から見た、先生の印象を教えてください。
  • Q7.ゼミにはどんな学生が集まっていますか?
  • Q8.どんな人にこのゼミに入ってほしいですか?

【対談する二人】

先生の名前:篠原阿紀 先生
学群:ビジネスマネジメント学群
専門:会計・財務分野、企業会計研究
主な担当科目:現代会計入門、管理会計入門、意思決定のための管理会計、業績管理会計、 社会環境会計、簿記Ⅰ、簿記Ⅱ、簿記Ⅴ

【対談する二人】

学生の名前:野村さん
学群:ビジネスマネジメント学群
学類:ビジネスマネジメント学類
学年:4年生(※2023年度現在)
進学先:北海道大学大学院

Q1.ビジネスマネジメント学群を簡単に説明すると、どんな学群ですか?

  • 篠原先生 

    ビジネスに関する幅広い知識を獲得して、企業などで活躍するためのマネジメント能力と、柔軟な思考力を身に付けることを目的とした学群です。

    学べるビジネスの分野は、金融やマーケティング、IT、接客サービスなどさまざま。とにかく学びの幅が広い!それがビジネスマネジメント学群の特徴ですね。

  • 野村さん 

    ビジネスマネジメント学群の学びの幅広さは、今思えばすごくありがたかったなと思っています。

     

    というのも、僕が受験生だったころ「これを学びたい」という明確な思いはなくて、「経済や経営が学べそうな学部に行きたいな〜」くらいの気持ちで受験校を選んでいたんです。ビジネスマネジメント学群も「どんな授業をするのかわからないけど、きっと経済や経営を学べるだろう」と選んだのが本当のところでして(笑)

  • 篠原先生 

    そうだったの!?今でこそ野村さんは「会計」を専門に勉強しているけど、受験生のころから専門分野を決めていたわけじゃなかったんだね。

  • 野村さん 

    そうなんです。1年生のころに、統計学や観光などいろいろな授業を受けたんですけど、「会計の授業がいちばんおもしろいな」と気づいて、篠原先生のゼミにたどり着くことができました!

Q2.ゼミのテーマを教えてください。

  • 篠原先生

    「管理会計」が主なテーマです。「管理会計」って聞き馴染みがないかと思いますが、たとえば「今月は食費がいくらで、電気代はいくらで」と、家庭での収支は家計簿で管理しますよね。

     

    Aさんの家庭では、今月出費が多くて赤字になってしまった。そんなときは、家計簿のデータを分析して、「来月赤字にしないためにはどうしたらいいのか?」と解決策を考えると思います。

     

    「管理会計」は、その企業版。つまり、売上データやコストデータといった企業内部のデータをもとに、企業の経済状況を把握したり、今後の経営方針を考えたり、コストを下げるための施策を考える、“縁の下の力持ち”のような役割ですね。

     

    家計簿を他人には見せないように、管理会計で扱うデータも基本的に外部には見せないものばかり。それを見せていただけるというのは責任が伴いますし、企業との信頼関係がとても重要な仕事なんですよ。

Q3.ゼミではどんなことを学んでいますか?

  • 篠原先生

    たとえば、桜美林大学の学食の売り上げデータやコストデータを分析して、「収支のバランスを保ちながら、より多くの学生に学食で食べてもらうにはどのような工夫が必要か」を考えてもらっています。

    学食の運営会社さんへの提案は、学生自ら行なっているんですよ!

  • 野村さん

    僕は、1日に何食売れたら利益が出るのかを導き出す分析を担当しました。

    その分析結果と、実際に売れた食数を照らし合わせると、まだまだ売上が足りていないことがわかったので、「副食を減らしてコストを削減するのはどうか」「人気メニュー1品に絞って売上予測を立てやすくするのはどうか」と、いろいろな案をプレゼン(提案)させていただきました。

  • 篠原先生

    他には、学生たちに「農業の分野で管理会計を活用するためにはどうしたらいいのか」というテーマにも取り組んでもらいました。

     

    実際に鹿児島県の徳之島にあるサトウキビ農家を訪問したり、茨城県の有機栽培農家の方に経営に関するインタビューを実施しました。お話を伺うと、会計を活用されていない農家が多いことがわかって、会計の重要さを知る学生たちはみんな驚いていましたね。

  • 野村さん

    篠原先生のゼミは、企業で働いている方の話を聞く機会が多いので、実際にビジネスの現場で起きていることを知るきっかけになりましたし、専門的知識をたくさん得ることができました!

徳之島を訪れた時の様子

Q4.ゼミで印象に残っているエピソードがあれば教えてください。

  • 野村さん

    グループでプレゼンをする授業がとても多かったんですが、僕はコミュニケーション能力にあまり自信がなくて…。とくに学食の運営会社さんとのコミュニケーションには苦戦しました。

     

    会計の分野は、会計を知らない人からしたら初めて聞く用語や数字ばかりで、すぐに理解するのは難しいじゃないですか。

  • 篠原先生

    そうだね。

  • 野村さん

    だから会計を勉強している僕たちが思っていることをそのまま伝えても、伝わらないんです。どう表現したらわかりやすく伝えられるんだろうと悩んで、数字をグラフ化したり、前年度の数字を比較してお伝えしたり、いろいろな工夫をしました。

  • 篠原先生

    学食の運営会社さんは学生においしくて栄養満点な学食を提供したい。でも会計の面で見るとコストを抑えなくてはいけない。その2点を考えながら、改善点を提案するのはとても難しいことだったと思うよ。

     

    でも、実際のビジネスの現場に近いコミュニケーションを体験できたのは、大きな学びになったと思います。

  • 野村さん

    はい。「自分の考えを相手に押し付けちゃいけないんだ」ということも学びましたね。この悩みは、きっと僕が社会で働いたときにも直面すると思うので、学生のうちに経験ができてよかったです。

Q5.このゼミに入ってよかったことはなんですか?

  • 野村さん

    やっぱり会計のおもしろさを知ったことですね!もともと興味のない分野でしたが、会計の仕組みを知っていくと、帳簿の計算をするときに、「なんでこの数字が出てくるのか」という理由がわかってくるんです。

    それで答えを導き出せたときのスッキリ感が楽しくて!

  • 篠原先生

    野村さんは、日商簿記検定の3級と2級をスムーズに合格して、そこから「公認会計士を目指す」と決めてからは、ずっと勉強をがんばっています。私よりも会計にハマってるよね。

    在学中に全経簿記上級や税理士試験の財務諸表論に合格したのもすばらしいです。

  • 野村さん

    問題を解くのが楽しいんですよね!卒業後は、さらに会計を学ぶために、北海道大学大学院に進学することも決定しました!

  • 篠原先生

    今後が楽しみだね!

  • 野村さん

    はい!入学当時は大学院で会計を学ぶなんて全く想像していなかったので、自分でも驚いているし、好きなことに出会えてうれしいですね。

    僕は実は5年制の高専に通っていたんですけど、「理系は向いてないな」と思って、3年生のころに文系の高校へ編入したんです。

  • 篠原先生

    そうだったんだね。

  • 野村さん

    その状況から会計を好きになれたのは、間違いなくビジネスマネジメント学群を選んだから。なので、自分の選択は間違ってなかったんだなと、今になって思ってます。

Q6.学生から見た、先生の印象を教えてください。

  • 野村さん

    篠原先生には、進路や学校生活のことなどいろいろな悩み相談をさせてもらいました。いつも親身に答えてくださったおかげで、楽しい4年間が過ごせたなと思ってます。

  • 篠原先生

    うれしいな〜。ありがとう!

  • 野村さん

    他の学生の相談もいつも受けてますよね?学生のことをしっかりと見てくれているんだなと感じていました。

  • 篠原先生

    学生が相談に来てくれたときは、私ができることは全てやろうといつも思っていて。なので、まずは「困っていたら声をかけて」と学生には伝えています。もし私では解決できないことがあっても、「他の先生なら解決できるかもしれないよ」とアドバイスができますからね。

  • 野村さん

    あと、ビジネスマネジメント学群の先生の部屋は、すりガラスで外からでも電気がついているのが見えるので、話しかけに行きやすいんです。

    高校より大学のほうが先生と話す機会が増えたような気がしてます。

  • 篠原先生

    そうだね。部屋の中からも学生の様子が見えるから「お、今日も何か盛り上がってるな〜」と思ってるよ!

  • 野村さん

    え〜!知らなかったです!

先生の部屋の前にはテーブルがあり、そこが先生や学生たちと話す場になっているのだとか。

Q7.ゼミにはどんな学生が集まっていますか?

  • 野村さん

    目標に向かって一生懸命勉強に取り組んでいる学生が多いです。そういう環境なので、お互い刺激し合えるし、やる気がすごく上がるんですよね。

  • 篠原先生

    そうだね。コツコツと勉強をする学生が集まっていて、みんな切磋琢磨がんばっているのを感じます。

    将来について考える時期も早くて、1年生のころから検定試験に挑戦していたり、早めに就職活動をしたり、しっかり考えを持った学生が多いですね。

  • 野村さん

    友だちと話す内容も勉強のことばかりで、ホワイトボードを使って「この計算はこうなんじゃないか」と遊び感覚で話し合っているんです。その時間が僕にとってはとても楽しいし、生きがいだなと感じています。

    同じ価値観を持つ友だちと出会えたのは財産ですね。

テーブルの横のホワイトボードには、議論のあとが。

Q8.どんな人にこのゼミに入ってほしいですか?

  • 篠原先生

    やっぱり会計をおもしろいと思ってくれる方に入ってもらいたいですね。でも、会計が得意である必要はないと思っています。野村さんのように「これからやってみようかな」と思っているだけでも十分です。

  • 野村さん

    そうですね。会計が得意じゃなくても楽しめると思います!

  • 篠原先生

    あと、会計は数学が得意な人がやるものだというイメージを持っている方が多いと思うんですが、実はそうじゃないんです。会計で使う数式は、たし算・ひき算・わり算・かけ算の四則演算が出来れば、ほとんどの数式が解けるんですよ。

  • 野村さん

    日商簿記検定も、3級と2級は四則演算だけで問題が解けますよね。

  • 篠原先生

    そうそう。数学は苦手だけど算数は好きという方も、会計を楽しめる素質があると思いますよ!

4年前は会計に全く興味がなかったという野村さんが、「数式が解けたときが快感なんです!」と目をキラキラさせながら、篠原先生と語り合う姿はとても印象的でした。

 

そこまでおふたりを夢中にさせる会計には、どんな魅力が詰まっているのでしょうか?気になりますね!

 

みなさんはどんなゼミに入りたいですか?ぜひこの記事を参考に、考えてみてくださいね。